新卒給与30万円台が相次ぐ!人材確保競争で既存社員の待遇改善も急務

2025-02-26
新卒給与30万円台が相次ぐ!人材確保競争で既存社員の待遇改善も急務
読売新聞

人材不足深刻、企業が新卒給与を大幅に引き上げ

慢性的な人材不足に悩む企業が増える中、優秀な人材の確保が最重要課題となっています。その対策として、多くの企業が新卒採用者の初任給を大幅に引き上げる動きを見せています。30万円台という高水準の給与を提示する企業も珍しくなくなり、人材獲得競争が激化しています。

大和ハウス工業も初任給を10万円アップ

大手住宅メーカーである大和ハウス工業も、今春入社した大卒社員の初任給を25万円から35万円へと10万円引き上げました。これは、人材確保に向けた積極的な姿勢を示すものと言えるでしょう。

既存社員の待遇改善が不可欠

しかし、新卒の給与を上げるだけでは、問題は解決しません。新卒と既存社員の給与格差が拡大すると、既存社員のモチベーション低下を招き、職場の士気を著しく損なう可能性があります。特に、長年勤めてきた社員にとっては、不公平感を感じてしまうかもしれません。

2025年春闘での賃上げ交渉に注目

そのため、企業は新卒の給与引き上げと並行して、既存社員の待遇改善にも真剣に取り組む必要があります。2025年春闘では、賃上げ交渉が活発に行われることが予想されており、企業は既存社員のモチベーションを維持・向上させるための具体的な施策を検討する必要があるでしょう。

企業が取り組むべき施策

  • 給与体系の見直し: 新卒と既存社員の給与格差を是正し、公平な給与体系を構築する。
  • 昇給・昇格制度の改善: 実力や貢献度を評価する制度を導入し、社員の成長を促す。
  • 福利厚生の充実: 休暇制度の拡充、スキルアップ支援、健康増進プログラムなど、社員の生活をサポートする。
  • コミュニケーションの活性化: 上司と部下のコミュニケーションを促進し、風通しの良い職場環境を作る。

新卒採用は企業の未来を担う重要な要素ですが、既存社員の育成・定着も同じくらい重要です。企業は、新卒と既存社員の両方に向けた施策をバランス良く実施し、持続的な成長を目指していく必要があります。

(山村英隆)

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