人民元クロスボーダー決済システムCIPS、外資系金融機関との連携を加速!バンコク銀行も参加で国際決済の利便性向上へ
2025-06-20

時事ドットコム
上海で開催中の「2025中国国際金融展」において、人民元クロスボーダー決済システム(CIPS)が、さらなる国際金融市場での存在感を高めています。18日に開催された特別イベントでは、CIPSと6つの外資系金融機関との間で直接参加契約調印式が執り行られ、国際決済ネットワークの拡大が図られました。
CIPSは、中国人民銀行が主導する人民元決済システムであり、国際貿易における人民元決済を円滑化することを目的としています。今回の契約調印により、外資系金融機関は、CIPSに専用口座を持ち、直接アクセスできるようになります。これにより、決済処理の迅速化、手数料の削減、そして透明性の向上が期待されます。
特に注目されるのは、タイのバンコク銀行がCIPSへの直接参加を開始したことです。バンコク銀行は東南アジア地域における重要な金融機関であり、CIPSとの連携により、中国と東南アジア間の貿易決済がよりスムーズになることが予想されます。
CIPSの重要性と今後の展望
CIPSは、中国が国際金融市場において主導的な役割を果たすための重要な戦略の一つです。人民元の国際化を促進し、米ドルの影響力を弱めることを目指しています。今回の外資系金融機関との連携は、CIPSの信頼性と利便性を高め、より多くの企業や金融機関に利用されるようになるでしょう。
国際決済の分野では、安全性と効率性が求められます。CIPSは、これらの要件を満たすように設計されており、今後、さらに多くの国や地域で利用が拡大していく可能性があります。また、デジタル技術の導入により、決済プロセスの自動化やリアルタイム決済の実現も期待されます。
今後の注目点
CIPSの進化は、国際金融市場の構造変化を牽引する可能性を秘めています。今後の動向から目が離せません。