中南米市場、通貨安と株価低迷:FRBの独立性懸念が投資家心理を冷やす
2025-08-26

ロイター
26日の中南米金融市場は、主要通貨の軒並み下落と、株価の方向感定まらない展開となりました。投資家は、米連邦準備理事会(FRB)の独立性に対する懸念と、地域経済の動向を注意深く見極めています。
背景には、トランプ米大統領によるFRB理事の解任という出来事があります。25日に住宅ローン契約を巡る不正疑惑を理由にクック理事を解任したことで、中央銀行の独立性に対する懸念が改めて高まり、市場の不透明感を増幅させています。
具体的には、MSCI中南米通貨指数(.MILA00000CUS)は下落傾向にあり、各国通貨も同様の状況です。ブラジルレアル、メキシコペソ、アルゼンチンペソといった主要通貨は、対ドルで値下がりしています。
株式市場も、国によって動きが異なっています。一部の国では資源価格の動向や、国内の経済指標を受け、プラスに推移する銘柄も見られますが、全体的にはFRBの政策に対する懸念から、慎重な姿勢が続いています。
投資家は、今後のFRBの動向、そして各国の経済指標を注視しつつ、リスク回避の姿勢を強めているようです。特に、インフレ率や失業率などの指標は、今後の金融政策の方向性を左右する重要な要素となります。
専門家は、FRBの独立性が維持されるかどうか、そしてその影響が中南米経済にどのように波及していくかについて、引き続き注目していく必要があります。市場の動向を注意深く見極めながら、慎重な投資判断が求められる状況です。
今後の展開としては、FRBの声明や、各国の中央銀行の政策変更などが、市場の行方を左右する可能性があります。投資家は、これらの情報を収集・分析し、適切なポートフォリオを構築することが重要です。