トルコ経済、減速の兆し?金融引き締めが成長に影響 - 2024年GDPは3.2%増
2025-02-28

日本経済新聞
トルコ統計局が発表した2024年の実質国内総生産(GDP)は、前年比3.2%増でした。しかし、中央銀行が金融引き締めを継続した結果、前年(5.1%)から成長率が鈍化する傾向が見られます。この記事では、トルコ経済の現状と今後の展望について詳しく解説します。
トルコ経済の現状
2024年のトルコ経済は、全体として3.2%の成長を遂げましたが、その背景には中央銀行の金融引き締め政策があります。この政策は、インフレ抑制を目的として実施されましたが、同時に経済成長の足かせともなっています。
産業別の動向
- 工業: 0.5%増と伸び悩んでいます。
- 不動産: 2.4%増と緩やかな成長にとどまっています。
- 建設: 9.3%増と好調な伸びを示しています。
- 家計消費: 3.7%増と、内需を支えています。
金融引き締め政策の影響
トルコ中央銀行は、2024年12月の金融政策決定会合までの9ヶ月間、政策金利を年50%という高水準に維持しました。この高金利政策は、インフレ抑制には一定の効果があったものの、企業の投資意欲を減退させ、経済成長の鈍化を招いています。
今後の展望
トルコ経済は、金融引き締め政策からの転換が期待されています。しかし、インフレ率の動向や国際的な経済情勢など、様々な要因が影響するため、今後の政策決定は慎重に進められるでしょう。トルコ経済の今後の動向から目が離せません。
まとめ
トルコ経済は、金融引き締め政策の影響を受け、成長率が鈍化する傾向にあります。しかし、建設業の好調や家計消費の堅調さなど、明るい兆しも見られます。今後の政策決定と経済動向に注目が集まります。