スポーツ用品市場は微増傾向:ライフスタイル需要とインバウンド効果が成長を牽引 - 矢野経済研究所調査

2025-05-08
スポーツ用品市場は微増傾向:ライフスタイル需要とインバウンド効果が成長を牽引 - 矢野経済研究所調査
日本経済新聞

スポーツ用品市場、2024年の市場規模は1兆6,734億6,000万円に

矢野経済研究所は、2025年5月8日にスポーツ用品市場に関する調査結果を発表しました。2024年の国内出荷金額ベースの市場規模は、前年比101.3%の1兆6,734億6,000万円と予測されています。

スポーツシーンの需要伸び悩み、それでも微増成長

近年、スポーツイベントの減少や、若年層におけるスポーツ離れなどにより、スポーツシーンでの需要は伸び悩んでいます。しかしながら、市場全体としては微増成長が見込まれており、その背景には以下のプラス要因があります。

  • ライフスタイル需要の拡大:健康志向の高まりや、アウトドアレジャーの需要増加に伴い、普段使いできるスポーツ用品(ヨガウェア、トレーニングウェア、ウォーキングシューズなど)の需要が拡大しています。
  • 値上げによる単価上昇:原材料価格の高騰や、円安の影響により、多くのスポーツ用品の値上げが行われています。これにより、市場規模が押し上げられています。
  • インバウンド需要:外国人観光客の増加に伴い、日本国内でのスポーツ用品の購入需要が高まっています。特に、日本ブランドや高品質なスポーツ用品への関心が高く、高単価商品の販売に貢献しています。

今後の市場動向と展望

矢野経済研究所の調査によると、今後もライフスタイル需要やインバウンド需要が市場の成長を牽引すると予測されています。一方で、少子高齢化による人口減少や、消費者の節約志向の強まりなど、市場の成長を阻害する要因も存在します。

そのため、スポーツ用品メーカーは、ターゲット層を明確にし、ライフスタイルに合わせた商品開発や、高付加価値商品の提供などを通じて、競争力を高めていく必要があります。また、ECサイトの強化や、SNSを活用したマーケティング活動など、販売チャネルの多様化も重要な戦略となります。

調査概要

  • 調査期間:2024年
  • 対象市場:国内スポーツ用品市場(国内出荷金額ベース)
  • 調査方法:メーカーへのアンケート調査、市場データ分析、専門家へのインタビューなど
  • 提供元:株式会社矢野経済研究所

株式会社矢野経済研究所は、多角的な視点から市場調査・分析を提供し、企業の経営戦略策定を支援しています。詳細は、同社のウェブサイトをご覧ください。

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