牧野フライス買収戦終結!ニデック、TOB撤回へ - 事前交渉なしの異例の動きは果たせず

2025-05-08
牧野フライス買収戦終結!ニデック、TOB撤回へ - 事前交渉なしの異例の動きは果たせず
朝日新聞

ニデックが、牧野フライス製作所への株式公開買い付け(TOB)を撤回し、買収から撤退することを発表しました。これは、ニデックが東京地方裁判所に申し立てた牧野側の対抗措置への差し止めを求める仮処分申請が却下されたことによるものです。

今回のTOBは4月4日に開始されましたが、牧野フライス側が対抗措置を発動した場合、TOBを継続することが「著しく非合理的」になるとニデックは判断しました。事前交渉なしの買収提案という、国内では非常に珍しいケースでしたが、実現することはなく幕を閉じました。

ニデックのTOB撤回の背景

ニデックが牧野フライスへのTOBを仕掛けた背景には、精密加工技術の獲得という狙いがありました。しかし、牧野フライス側が対抗措置を発動し、株主へのTOB参加を促す動きを見せたことで、ニデックはTOBの継続が困難になると判断したのです。

東京地方裁判所の仮処分申請却下は、ニデックにとって大きな痛手となりました。これにより、牧野フライス側の対抗措置が発動される可能性が高まり、TOBを維持することの合理性が薄れてしまったのです。

今後の展望

今回のTOB撤回は、M&Aにおける事前交渉の重要性を示す事例と言えるでしょう。ニデックにとっては、牧野フライスとの協業という目標が実現しませんでしたが、今後のM&A戦略において、事前交渉の必要性を改めて認識したものと考えられます。

牧野フライス側は、今回のTOB撤回を受けて、経営体制の強化や技術開発の加速など、更なる成長を目指すものと予想されます。両社の今後の動向に注目が集まります。

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