映画『国宝』は期待外れ?歌舞伎の魅力を存分に引き出せていない?
2025-06-25

映画.com
話題の映画『国宝』、劇場で観てきました。さて、エンターテイメントとしては十分楽しめる作品ですが、どこか物足りなさを感じてしまう部分も…。
そもそも、落語という演芸自体がエンターテイメントであり、原作小説も魅力的なので、ある程度は仕方ないのかもしれません。しかし、3時間に及ぶ長尺の中で、これほどまでに様々な要素を詰め込み、叙情詩のような映画にする必要があったのでしょうか?
歌舞伎をテーマにした映画を作るのであれば、映像面でより一層、絢爛豪華で美しい表現を追求できたはずです。歌舞伎の持つ独特の美しさ、華やかさを、スクリーン上で存分に体験できるはずでした。
また、ライバル役を演じた二人の演技も、もっと歌舞伎役者のような、魂を込めた演技に深みを持たせられたのではないかと思わざるを得ません。それぞれのキャラクターの葛藤や成長を、よりドラマチックに描くことで、観客は作品への没入感を深めることができるでしょう。
『国宝』は、歌舞伎という日本の伝統芸能を題材にしながらも、その魅力を十分に引き出せていないという印象を受けました。エンターテイメントとしては楽しめるものの、歌舞伎ファンにとっては物足りない部分があるかもしれません。
それでも、歌舞伎という世界を知るきっかけとしては、悪くない作品かもしれません。ぜひ、一度劇場で観て、あなた自身の目で確かめてみてください。
映画『国宝』の魅力と課題
- 魅力: 落語という演芸の面白さを再発見できる。
- 課題: 歌舞伎の魅力を映像面で十分に表現できていない。
- 課題: ライバル役の演技に深みが足りない。